Mac OS 8.1 は、Mac OS 拡張フォーマットと呼ばれる新しいボリュームフォーマットをサポートします。Mac OS 8.0 およびそれ以前でサポートされたハードディスクのフォーマットを Mac OS 標準フォーマットといいます。Mac OS 拡張フォーマットは1つのファイルの最小サイズを減少させることで大容量のハードディスクの格納領域を最適化します。例えば、Mac OS 標準フォーマットでは4 GB のハードディスク上で、4Kの情報しか含んでいないファイルで64Kのディスク容量が必要です。Mac OS 拡張フォーマットでは、同じ4 GB のハードディスク上で、4Kしか必要としません。
すでに Mac OS 標準フォーマットでフォーマットされたハードディスクは Mac OS 8.1 でサポートしており、そのまま使用できます。ハードディスクが Mac OS 拡張フォーマットと Mac OS 標準フォーマットのどちらでフォーマットされているかを判断する場合には、ハードディスクを選びファイルメニューから“情報を見る”を選んでください。
複数のハードディスクで Mac OS 拡張フォーマットを使用する場合には、“Mac OS 拡張フォーマットについて”という書類を参照してください。
・ Universal Disk Format 1.0 (UDF)
UDF は新しい標準ファイルフォーマットです。Mac OS 8.1 では、UDF フォーマットの CD -ROM や DVD -ROM のデータを読み取ることができます。UDF フォーマットの DVD -ROM を使うには、コンピュータに DVD -ROM ドライブなどの適当なハードウェアが必要です。UDF は、2倍速以上の CD-ROM ドライブか DVD -ROM ドライブで使用できます。
Mac OS 8.1 CD を使ってコンピュータを起動した時のアップルメニューの中にファイル検索が追加されたことにより、ファイルを簡単に見つけることができるようになりました。ただし、起動ボリュームがロックされているので、ファイル検索でコピー機能(もしくは検索の結果のウインドウからファイルをドラッグする機能)は使用できません。見つけたファイルをコピーしたい場合には、検索の結果の下のウインドウでフォルダをダブルクリックして開き、コピーしてください。
※※ Mac OS 8.1 で確認されている問題 ※※
・ インストール
Mac OS 8 CD もしくは Mac OS 8.1 CD からカスタムインストールする際に、すでに新しいバージョンのファイルがインストールされている場合、すでに新しいバージョンのファイルが存在しているという内容の警告ダイアログが表示されます。ここでは必ず、新しいバージョンと古いバージョンのどちらかを選択しなくてはなりませんが、新しいバージョンを選択してください。古いバージョンのファイルでは Mac OS 8.1 との互換性がなくなる可能性があります。
重要: Mac OS 8.1 CD を使ってインストールする場合、最初に Mac OS 8 をインストールした後、自動的に続けて Mac OS 8.1 アップデート、Open Transport のインストーラが動作します。これは、簡易インストール、カスタムインストール、カスタム削除いずれの場合でも同じ順序で動作します。
・ CD から起動させると DVD ディスクがマウントしない
DVD -ROM ドライブが接続されたコンピュータで DVD -ROM ドライブ内に CD -ROM(起動可能な)ディスクが入った状態で起動すると DVD ディスクが使えなくなります。
DVD -ROM ドライブを使うためには、もし CD -ROM ディスクを起動ディスクとして使用していない際には CD -ROM (起動可能な)ディスクが入っていないことを確認しコンピュータを起動させてください。この場合、CD -ROM と DVD ディスクのどちらも使用できるようになります。
・ “パスワード保護”コントロールパネルと Mac OS 拡張フォーマットからの起動
Mac OS 拡張フォーマットのドライブを起動ディスクとして使っている時には、“パスワード保護”コントロールパネルが正常に機能しません。
現在パスワード保護されているディスクドライブは、再フォーマットしないでください。
・ LocalTalk PCI
Power Macintosh G3 コンピュータに Mac OS 8.1 をインストールすると、 LocalTalkPCI と呼ばれる新しい機能拡張、PowerPC 用の LocalTalk ドライバがインストールされます。この新しいドライバは LocalTalk を使用する際のパフォーマンスを向上させます。しかし、これを使用することで、セレクタでプリンタを選択する時にプリンタが表示されないことがあります。この問題が生じた場合には、機能拡張マネージャで LocalTalkPCI の使用を停止させると、プリンタは表示され、選択できるようになります。
・ サウンド
以下の内容は、68K プロセッサ搭載のコンピュータや Power Macintosh 6100/7100/8100 シリーズのコンピュータおよび Power Macintosh 6100/7100/8100 シリーズに対応する Mac OS 搭載のコンピュータにはあてはまりません。
- Mac OS 8.1 では、“Apple エクストラ”フォルダ内にある“サウンド”コントロールパネルを使ってサウンド入力源の設定はできません。サウンド入力源の変更をする時は、“モニタ & サウンド”コントロールパネルもしくは新しい“音源”コントロールバー項目を使ってください。
Mac OS 8.1 では QuickDraw GX 1.1.6 もしくはそれ以降のバージョンを使用してください。
・ ランゲージキットと Mac OS 8.1 について
Mac OS 8.1 上で Apple 社のランゲージキット製品の全機能を使用するためには、これらの製品をアップデートする必要があります。Mac OS 8.1 用 Language Kit Updater は“Mac OS 8.1”CD-ROM 上の“Mac OS 特別付録”フォルダ内の“Universal Language Kit Updater”フォルダの中にあります。
Finder でディスクを選択し、“情報を見る”を選ぶと表示されるディスクの情報ウインドウで、ディスクの使用量がディスクの容量より大きく表示されることがあります(項目数も適切な値を表示しません)。この場合、ディスクのアイコンをダブルクリックしてディスクのウインドウを開くと、適切な使用中の容量および項目数を表示します。
ARA 3.0 をインストールする場合に、Mac OS 8.1 インストールで Apple Remote Access のオプションインストールを選択しないでくさい。また、ARA 3.0 上に ARA 2.1 をインストールしないでください。ARA 3.0 を使用する場合には、接続アプリケーションとして“インターネットダイアラ”ではなく“リモートアクセス”を使って接続してください。
Apple ビデオプレーヤで MPEG ムービーファイルを認識できない場合には、ムービープレーヤの“取り込み...”コマンドを使って下さい。
・ Apple ビデオプレーヤ
仮想メモリが“切”に設定された状態で“圧縮しない”が選択されている場合に Apple ビデオプレーヤで録画をすると問題が生じます。録画を中止すると、コンピュータは数分間フリーズしたようになります。その後、録画中にエラーが起こったことを知らせるエラーメッセージが表示され、録画を保存できません。この問題を避けるには、仮想メモリを“入”に設定するか、“圧縮しない”以外を選択してください。
※※ サードパーティ製品との互換性の問題 ※※
・ Mac OS 8.1 と Mac OS 拡張フォーマットの問題
以下のタイプのプログラムは、Mac OS 8.1 や Mac OS 拡張フォーマットと互換性がない可能性があります:
- ディスクボリュームをチェックするプログラム
- ボリュームのパスワード保護を行なうプログラム
- 音量データに直接書き込みをするオーディオ/ビデオのプログラム
Mac OS 8.1 に対応した新しいバージョンのプログラムについては、それぞれの製造販売元にお尋ねください。
・ Norton Utilities
Norton Utilities 3.5.3 は Mac OS 標準フォーマットと互換性がありますが、Mac OS 拡張フォーマットのボリュームはリモートボリュームとして扱われるため、アクセスできません。
Norton Utilities for Macintosh 3.5.1 もしくはそれ以前を使用する場合には、 Mac OS 拡張フォーマットのボリューム上で次のユーティリティを動かさないでください:
Disk Doctor、Speed Disk、Wipe Info、FileSaver、UnErase、Volume Recover、Disk Editor
それ以降の Norton Utilities for Macintosh では Mac OS 拡張フォーマットをサポートしていますので Symantec 社の web サイトをご覧ください。
web サイト:www.symantec.co.jp
・ コンフリクトキャッチャー
Mac OS 8.1 は、コンフリクトキャッチャーと互換性がありません。コンフリクトキャッチャーがある場合には、コンフリクトキャッチャー機能拡張ファイルが“機能拡張”フォルダにあるので Mac OS 8.1 をインストールする前に“機能拡張(使用停止)”フォルダに移動するように指示するメッセージが表示されます。Mac OS 8.1 と互換性がある新しいバージョン 4.1 に関しては、 販売元の株式会社ヒューリンクスにお尋ねください。
電話:03-3590-2311
URL:http://www.hulinks.co.jp
・ PC カード
Mac OS 8.1 で変更が加わったため、 PC カードドライバが使用できないことがあります。Mac OS 8.1 対応のドライバが必要な場合には PC カード製造販売元にお尋ねください。
※※ Mac OS 8 から確認されている問題 ※※
・ PowerBook 1400 コンピュータと Apple ビデオプレーヤ
PowerBook 1400 コンピュータでは Apple ビデオプレーヤはサポートされていません。QuickTime MPEG ソフトウェアを使っている MPEG ファイルを見るには “アプリケーション”フォルダにあるムービープレーヤを開いてください。
・ PowerBook 190、190c、5300c コンピュータ
Mac OS 8 をインストール後、もしくは PRAM をクリアした後、最初にコンピュータを再起動した時に PowerBook 190、190c、5300c 上で表示が黒くなることがあります。これは、パワーマネージャが PowerBook でアップデートされるために起こります。PowerBook をもう一度再起動すると、正常な画面に戻ります。PowerBook を安全にシステム終了させるためには、パワーキーを一度押して終了を確認するダイアログを表示させた後、Return キーを押してください。
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